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プロテクター電光石火

刑事コロンボ
 (R・ヴォーン氏ゲストの2本)
さらば提督歌声の消えた海


プロテクター電光石火

ヴォーンさんは正装がお似合い♪♪ちゃ〜んちゃ〜かちゃんちゃ〜ん ・・という元気なテーマ曲とともに、ロンドンのビッグ・ベンが映る。舞台は英国。
『プロテクター。それは最新科学を武器とし、華麗なる冒険を生きがいとする、現代のトップヒーローである。アメリカCIA、フランス秘密警察、イギリス諜報機関MI5など、世界トップクラスの犯罪捜査組織でさえ事件解決を依頼する、エリート中のエリート。
プロテクターが電光石火の行動をおこすとき、エキサイティング・アクションが吹きあれる。ゴージャスな別荘でめざめ、豪華ヨットのソファに身をしずめる彼らは、今日の身を生きてゆく』
・・というナレーションとともに、ヴォーンさんがわんことともにベッドから起き出し、器用にスクランブルド・エッグ作り、わんことともに食するオープニング。
縞のガウンに、黒ブチ眼鏡すがたが新鮮。顔の造作の派手なヴォーンさんは、フチのある眼鏡が似合う。
ドラマの中でも、ヴォーンさんが朝食のスクランブルド・エッグを食する場面があったが、フォークの端をつまむように握り、軽やかにすくいあげる品のいい姿が、抜群だった。

内容はまあ・・30分モノだし、凝った作りのストーリーはあまりなかったな。
ヴォーンさんの役名はハリー・ルール。通称はプロテクター・1。
ナンバー2は、コンテッサとか、伯爵夫人と呼ばれる上品な女性で、やたら顔がひろい。
ナンバー3は、ポールと呼ばれる若い男で、もっぱらアクションと、ウラ工作担当。
しかし『ナポレオン・ソロ』見慣れた目には、どうもヴォーンさんと拮抗するほどの魅力ある相棒ではないようだなあ。軽いが深い、ヴォーンさんの大人の魅力がぎらぎら底光りしてる隣には、やはり金髪碧眼の可愛ゆいのが、きらきら乱反射しててくれないと・・。
・・と思いつつ、なんとなく見てた。そしたら数本、おおっと眼をこすりたくなるような、しぶい作品があったのだな。
とくに秀逸だったのが、♯44「ボーダーライン」(※『プロテクター』には、いわゆる邦題は付いてなかった)。こんな内容。録画してないんで、記憶にたよって書く。

今回の依頼人は、ある独裁国家(架空だが、ルーマニアを意識したかんじの地名)出身の、世界的に有名な女優。彼女は独裁者の反対派リーダーだった父親とともに亡命したが、さいきん父が亡くなったので、ぜひ故郷に埋葬したい、送っていってくれ、という依頼。「政治的なことにノータッチなら」という条件でハリーは引き受ける。
ハリーたちの骨折りで彼女はぶじ母国に帰還、政府にないしょで埋葬にこぎつける。
が、葬儀の場で一言あいさつを、と言われた女優は、ハリーがさんざん念をおしたのについ約束をやぶり「父の遺志をついで独裁政権と闘う」と語ってしまう。
遠目に見守っていたハリー、仲間に「作戦変更」と通信する。
あいさつを終えた彼女のところへ、国家警察が逮捕にやってくる。
場面変って、国境付近で車をおり、ハリーと女優、2人きりになる。
ハリー、女優に書類を差し出し、語りかける。
国家警察と取引した。政府があなたの父の埋葬を許可したことにするから、現政権をたたえる声明を発表すること、この書類にそれを認めるサインをせよ、と。
「生きのびることだよ、まずはね」
さいごにそう言い残すと、ハリー、くるりと背を向ける。女優、その背中を机代りに、書類にサインする。まるで騎兵隊映画に出てくる、隊長と、下っぱ隊員のように。
あとはなにも言わず、2人、さらりと別れる。これがまたいい。
ヴォーン氏、背中で語る。たった30分で、これだけの深い内容を語ることも出来るんだなあ・・。ていうか、それが出来るのがヴォーンさんなんだ、ってことか。

こう言っちゃなんだが、『ナポレオン・ソロ』では「となりできらきら乱反射してる、可愛ゆいの」につい眼を奪われてしまう私なので、あらためてヴォーンさんの魅力にじっくりひたることができた気がする(笑)。
全話は見られなかったんで、また見る機会がほしい。できればもっと見やすい時間帯、希望。早朝5時〜 再放送ナシは、さすがにキツかった・・☆
04.10/23
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